コラム Column

2019年06月19日

高額所得者は高額納税者

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先日、バスケットボール男子Bリーグの千葉ジェッツが、富樫勇樹選手と年棒1億円で2019-2020シーズンの契約を更改したと発表しました。Bリーグで日本出身選手の年棒が1億円に到達するのは初めてだそうです。年棒1億円を超える選手が出てくると、プロスポーツとして魅力が増してきますね。

1億円はすごい金額なのですが、税金はどうなっているのでしょうか。所得税計算をする際には、いくつかの所得控除があり、課税所得(課税対象)を計算しますが、今回は話しを簡素化して1億円が課税所得だったとします。そうすると、適用される税率は55%!(住民税を含みます。復興特別所得税は考慮しません。)

1億円×55%-479.6万円=5,020.4万円

1億円をもらっても5,020万円もの税金が課税されます。半分も残らないのですね。

 

国税庁の発表によれば、平成29年の日本の平均年収は432万円。男性に限れば、平均年収は532万円です。1億円を稼ぐには18.8年かかります。

課税はどうなるのでしょうか。仮に531万円が課税所得だったとすると、適用される税率は30%(住民税を含みます。復興特別所得税は考慮しません。)です。

531万円×30%-42.75万円=116.55万円

116.55万円×18.8年=2,191.14万円

1億円を一気に稼ぐ場合と比べると、税負担は二分の一以下です。1億円を稼ぐのに時間はかかりますが、可処分所得は2,830万円も多くなります。

 

 こうして見ると、高額所得者は高額納税者で合って、大きな課税負担を強いられていることが分かります。見方を変えると、大きな社会貢献をしていることが分かります。また、所得に応じた税率が設定されており、税負担の調整が図られていることが分かります。

そして、高額所得者は大きな税負担のために、意外にお金が残りません。プロスポーツ選手は、現役期間が限定的であったり、自分の体調の変化やライバルの出現により稼ぐ環境が短期間で激変することも珍しくありません。これは、プロスポーツ選手以外の高額所得者にも当てはまることです。

従って、適切な節税を検討することが必要と言えます。

所得税の節税対策は、

税優遇措置の活用

法人を設立して活用

事業投資を行う

などの節税手法が考えられますが、それぞれにリスクがあります。リスクがあるということは、そのリスクを取れる人と取れない人がいます。同じ対策であっても合う人と合わない人がいるということにつながります。その人その人に合った対策を講じていくことが重要なのです。