コラム Column

2019年02月14日

AIで犯行前に犯人を逮捕する?!

AIで犯行前に犯人は逮捕される?!
 少し古い映画ですが、「マイノリティリポート」(トムクルーズ主演)と言う映画をご存知でしょうか?
 映画の舞台は2054年の近未来、その未来の世界では予知能力を持つ超能力者により犯罪は全て事前に予知されています。
 犯罪が予知出来る様になった世界では、警察は全ての犯罪を未然に防ぐ事が出来ます。おまけに「犯罪を犯す予定であった者」を「犯行前」に「犯罪者として逮捕」してしまう、というとんでもないストーリーです。
 まぁ映画っていうのは現実離れしているから面白いんですが、2月9日の日経新聞の記事を読んでびっくりしました。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO41080470Y9A200C1MM0000/

 記事によれば、日本の警察では既に過去の事件情報やビッグデータやAIを使って、犯罪が起きやすいエリアや時間を予測する取り組みが始まっており、超能力者とAIの違いはありますが、既に犯罪者の逮捕に至っている、との事です。
 更に警視庁では4月から運用が始まる新システムでは、地図上に事件の前兆事案が表示され、どの場所でどの様な事案が起きているかが一目で分かる様になる、との事です(さすがに犯罪者を犯行前に逮捕する、とは書かれておりませんが)。
 良く考えてみれば、広告やゲーム、映画、ドラマ、有価証券の売買、募金など、既に生活の多くの場面で、ビッグデータをAIが解析し、人間の特性は分析されているのですから、犯罪防止にも活用されていて当たり前ですよね。
 とは言え、今既に起こっている事を正確に把握する事も重要ではないでしょうか?
 去年6月に施行された生産性向上特別措置法とは何か?中小企業経営強化法は今年の4月からどう変わるのか?所得拡大促進税制の税額控除の上乗せ措置の要件とは?経営力向上計画を活用した設備の即時償却は翌期に使えるのか?特例承継計画とは何か?など、、、
 ビッグデータをAIで分析しなくても、もう既に決まっている有用な情報は山ほどあります。
 2054年の世界も良いのですが、目の前の情報も正確に整理しておきたいと思っております。

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